カカクコム
いまや創業事業の価格.comを超える売上を出している食べログ運営のカカクコムの四半期決算を見ていきましょう。
ちなみに同業のぐるなびの四半期決算は相次ぐ退会・休会からメイン収益源の月額料金を満足に獲得できず、固定費率が高かったこともあって14年ぶりの営業赤字となっていました。
さすがの高収益率も、前年同期比ではPL項目のすべてで2桁マイナスとなっています。
なお、飲食店救済の意味も込めて、販促事業の利用料金を4,5月は無償化しており、それも大きな要因となっています。
食べログ事業の中でも飲食店販促事業の売上は大きな割合を占めています。今回の減収のほとんどの要因はこちらからですね。
冒頭でも申し上げましたが、カカクコムの売上構成で最も大きいのは食べログ事業です。
しかし今回、飲食店の営業自習に伴い食べログの利用が激減したのに加え、おそらく巣篭もり消費で追い風だったであろう価格.com事業が全体の63%を占め、祖業に守られた形となりました。
ポートフォリオ経営はこういうときに強いですね。
見やすいように前年同期と比較したのがこちら。
プラス成長しているのは価格.comのショッピング部門、新興メディアのファイナンス部門のみです。
ちなみに価格.comのサービス部門は、
事業者から通信回線の契約や自動車保険、金融、中古車検索などの見積もり/資料請求に応じた手数料収入
のことを指しています。
海外旅行ができないので、この部門の収益が大きく落ち込み、全体としてマイナスになっています。
緩やかな飲食の需要回復は見られるも、引き続き巣篭もり需要もある。
7月からは固定料金+従量料金もとっており、価格.com事業で安定感を見せつつも食べログ事業も回復していくと思われ、そこまで悲観することはない。
なにより2桁億円の営業利益を叩き出したことで、ぐるなびとの差がより鮮明になった決算でした。